野鴨 -Vildanden-
2022/9/3 18:00(初日) 世田谷パブリックシアター
 レポ1(詳細レポ@(一幕)、グッズ) 最終更新日2022/9/19

2022/9/3 初日 詳細レポ@ (一幕)

リンク集

私の行った野鴨のレポのリンクです。
舞台の内容については、初日ベースの詳細レポ@、詳細レポAをご覧ください。他の日のレポは相違点や感想等です。

◆レポ1(2022/9/3 初日)詳細レポ@(一幕)、GOODS、会場の様子等…このページです。
レポ22022/9/3 初日)詳細レポA(二幕)
◆レポ3(2022/9/7夜、9/14夜、9/18東京千穐楽)感想と、東京の会場の様子、おまけ
◆レポ4(2022/9/24夜(前楽)、9/25(大千穐楽))感想と、兵庫会場の様子、兵庫観光レポ未作成

GOODS

●パンフ
正直、私はパンフレットの髪型がグレーゲルスの舞台でのビジュアルになるのかな〜って思ってたら、まさかのつけモミアゲでデコ全開v(いや、デコは全開でいいんですけど…^^;;)髭は覚悟できてたけど…。

でも、そんなんでもガーヤのこと、可愛く見えてきちゃうのが…もう、どうしようもない(^^;)

ヴェルレ役の大鷹さんがパンフで、グレーゲルスの「テーブルの十三番目に着く」って台詞について考察してましたが、私は最初は大鷹さんの考える後者の意味だと思ってたんですよ。
グレーゲルスの「理想の要求」はホントはヘドヴィクの秘密まで暴露するつもりは無かったのに、セルビー夫人の登場により結果そうなってしまったことへ多少の後悔もあったんじゃないのかな…って思ったんですけど…でも、やっぱり「自分の使命」や「崇高」なんて言葉を最後まで使ってることから、グレーゲルスの心には後悔なんてさらさらなくて、前者の意味で言ったのかな〜…どっちなのかな〜…?
それとも何回か観れば答えが出るのか??
いつかガヤラジで語ってほしいな…。

野鴨は何の比喩か?っていう質問で、ガーヤは「幸せの象徴」って言ってたのですけど…これも色々考えてしまって、結論が出ない。
私は「まず犠牲にされる弱者」…って思ったりも。
前田さん(なんか私の中のイメージではまだバトロワの美少女だったのに、大人の女性になったなあ〜…)がギーナにとってはただの野鴨でしかないって言ってたのが面白かった。

あと上村さんとガーヤの対談があって、(ガーヤがオーデマ・ピゲのめっちゃ高そうな時計をつけてた…)ガーヤはクセのある役が続いてるっていう話で、「よくつかみのギャグのように言うんですけど、王道の役も来ないし、恋愛物も来ない」って。王道の恋愛物…はバス恋とかもあったし…なくは無い(^^;;)
でも、意外だったのが、上村さんのダメ出しの10回に一回くらいガーヤが強い口調で荒い返しをするから、(他の役者に)怖い人だと思われてるんじゃないですか?って言ってて…。
そんなガーヤ、見てみたいvv(最近丸くなったガーヤしか見てないから…)

なんかこの作品を観て、イプセン作品にも興味が出たんですけど、ガーヤには「ゆうれい」の息子役とかもいいんじゃないかな〜ってv
梅毒で廃人になったり、近親相姦とかも…。

●ビッグシルエットTシャツ

ビッグシルエット…と謳ってるだけあって、Sサイズにしましたが、着てみたら、Sサイズでもビッグですw

首のところに「野鴨」のロゴがv

色はグッズ売り場の女の子がカーキのTシャツから白いブラウスの襟を出してるのが可愛かったので、カーキもいいなーってちょっと思ったけど、あれはあの女の子が可愛いからとネイビーに。

でも、このTシャツのデザインでショッピングバッグ作ってくれたら絶対買ったのにな〜って。勿論縦型で…。(今回ショッピングバッグが無いので、前回のドン・ジュアンバッグ持ってきてるヲタクが結構いました^^;;)

(詳細レポ)
【一幕】
「1日目:ヴェルレ家/パーティ」

※パンフレットに場名等の記載が無いので、私が勝手につけたものです。
【一幕】
優雅な音楽が流れて、まず、スポットライトが当たるのが、豪商ヴェルレ家の2階から下にいる物を刺すかのように構えてる甲冑で、ここから不吉な感じが。

その後、ヴェルレ家のパーティ会場の裏側で、使用人ペテルセンが女中のイエンセンをHしようとエプロン脱がせたり、スカートの片足上げさせたりしてるところから、物語がスタート。
いきなり?こんな人が来るようなとこで?ってちょっとビックリ。(女中は逃げてましたが)

使用人はヴェルレは昔遊び人だったってことや、今日のパーティはヘイダルの山から帰ってきた息子のために催されたものだってことなどを話してると、そこにエクダル老人が仕事を取りに来ます。

エクダル老人がいなくなった後、使用人はエクダル老人に与えられてるのは、簡単な記録の仕事で、エクダルは昔は軍の中尉だったけど、落ちぶれたって話や、ヴェルレから工場の経営を任されていて因縁があったって話を。

1日目:ヴェルレ家/グレーゲルスとヤルマールの再会」

そこへパーティの招待客(でぶの紳士をレリング役の伊達さんがやっているのですが、あんな痩せてる人がマスクかぶってるのかな?別人のようなデブになってました。あと、眼鏡の紳士はモルヴィク役の山森さんが)を挟んで、ヴェルレと息子のグレーゲルス、そして、息子の親友のヤルマールが登場。

ガーヤのパンフよりもより、グレーゲルスっぽい見た目(髪型とつけモミアゲ)にビックリ。
でも、燕尾服がカッコいいvvv
このネクタイ、首が長くなくちゃ着こなせないvvv

ヴェルレは招待客が13人だったことを「13なんていう不吉な数はありえん」って怒ってます。

で、ヤルマールは「俺なんか招待すべきじゃなかったんだ」って言いますが、「今夜のパーティは僕のために催されたものなんだ。たった一人の親友を招待できないなんて」って言います。

ヤルマールはヴェルレにはあの一件以来嫌われているって言いますが、グレーゲルスは「どうしても君と話がしたかった。すぐまた出発するから」って。
ホントにこのまますぐ山に戻ってくれてれば何も起こらなかったのに。

ヤルマールの近況を聞くグレーゲルス。
(グレーゲルスはヤルマールの体型を大分がっしりして、苦労してるようにも見えないって言ってたけど…それは全てギーナがヤルマールに楽をさせてきたから…なのに…)
ここで、ヤルマールが自分の家庭の話をしなければ…。
(しかし、グラス片手に白い手袋を持って、椅子に座り足を組むガーヤはやっぱカッコいい)
ヤルマールは現在写真家をやってなんとかやってるが、父親のエクダルが投獄されてから学校にも行けなくなり、借金が残ったけど、グレーゲルスの父親のヴェルレが全部肩代わりしてくれて、写真の技術も学ばせてくれたって話しますが、驚くグレーゲルス。

更にヤルマールが結婚できたのもヴェルレの計らいって聞き、しかもその相手が自分の家の小間使いだったギーナと聞いてまた驚くグレーゲルス。(ギーナはグレーゲルスの母親の具合が悪くなってから、やってきて、家のことを仕切りだした女って記憶がグレーゲルスの中に蘇ります。)

ヤルマールはギーナはグレーゲルスの母親が亡くなる前にヴェルレの家の女中をやめたって記憶してますが、それを「亡くなってからだ!」って怒って訂正するグレーゲルス。

その後、ギーナの母親の家には空き部屋がいくつかあって、ヴェルレがその空き部屋のことを教えてくれ、そこに入ってギーナと親しくなったと言うヤルマール。
その後、ヴェルレがヤルマールに写真を仕事にしたらどうだ?と勧めてきたというヤルマール。丁度ギーナも写真の修正術を習ってたという話に、グレーゲルスは「バカに上手く行ったものだね」と皮肉交じりに言うけど、「とても幸運だった!」と何も疑わないヤルマール。

そして、現在のヴェルレの愛人でこの家の家政婦をしているセルビー夫人がヴェルレとこの部屋に入ってくるけど、その時、セルビー夫人がヴェルレに「ご無理をしないで。あんな明るいところに」って言ったり、ヴェルレが自分のメガネを探してて、ヤルマールがメガネをヴェルレに差し出したところを見てるので、グレーゲルスもヤルマールがヴェルレが目が悪いことを知ってるっていうことを知ってるはずなのに…っていう疑問が…。

そこにヤルマールの父親のエクダル老人が入ってきて、人が変わったような姿に驚くグレーゲルス。
みすぼらしい父親の登場に後ろを向いて知らんぷりをしてるヤルマールに「一緒に行かなくていいのか?」って言うグレーゲルス。

セルビー夫人がエクダルに何かを持たせてやってとぺテルセンに言って、ペテルセンはブランデーを持たせることに。

ヤルマールに詩の朗読をしてほしいというセルビー夫人だが、断るヤルマール。

で、帰るっていうヤルマールに「後で伺うよ」っていうグレーゲルス。
「俺んとこは全くさえない」って断るヤルマール。

「1日目:ヴェルレ家/父親との口論」

グレーゲルスは父親にエクダル老人のことを問いただします。
ヴェルレは「何年も援助をしてきた」って話をしますが、グレーゲルスは「本当にあの人だけが悪いんですか?」と、実際はヴェルレとエクダルは共同経営者なのに、国有林伐採の不正はエクダルだけが罪に問われたことを問い詰めます。
グレーゲルスは「何をやらされてるか、あの人も分からなかったんじゃないんですか?」と。
そして、エクダル一家への援助のことや、ギーナのことを問いただします。
「この家には他にいたんです。あの女に酷く興味を持っていた男が」ってグレーゲルスの発言に「生意気な!よくもそんなことを!」って怒るヴェルレ。
ギーナを父の愛人だとグレーゲルスに吹き込んだのは、グレーゲルスの母親ですが父親は「あの女は異常なまでに神経質」と言います。グレーゲルスちゃんは母親を「お母さん」って言うのが可愛い。
ヴェルレが「お前は、あの女が言ったことを真に受けて自分の父親に関するバカげた噂を洗いざらいぶり返そうとしてる!」って怒ってる時、父親にぶたれるんじゃないかって手がプルプル震えて怖がってるグレーゲルスちゃんが可愛いvv

父親に「戻ってきたらどうだ?」って言われて、ヴェルレは山で隠居したいので、グレーゲルスに経営を任せたいので、登記して共同経営者になってくれって言います。(グレーゲルスちゃんの膝をお触りするヴェルレがv)

でも、「何か裏がありますね」って可愛くないグレーゲルス。
しかし、現在セルビー夫人とヴェルレの話を、最初は笑って話を聞いているグレーゲルスちゃんで、いい感じに和解した感じになったのに、セルビー夫人とヴェルレの結婚話を別にグレーゲルスが反対しないっていうのを確認すると「ホッとしたよ、この話にお前が賛成してくれて」って喜ぶヴェルレを見て、突然、「そういうことか」「くそ〜!」って突然逆上するグレーゲルス。

床に四つん這いになって、「親子、親子、親子、いつありました?親子の情景!」「年老いた父親の結婚のために息子が山から戻ってくる、なんと素晴らしい世間体!こういう悪い噂がみんな吹っ飛ぶ!そんな世間体!息子がぶっ壊してやりますよ!!」って発作が…。
ヴェルレが「お前は私が憎くてたまらないようだな」って言うと、「久しぶりにあなたを見たせいかな…」って、ハアハア言ってるガーヤがエロいvv
(この四つん這いハアハアがガーヤの色気が漏れ過ぎてダメ出しくらったシーンの候補@)
「それはあなたとあの女!ヤルマールに押し付けた、ご用済みの女ですよ!ヤルマールは無邪気にあんな女と一つ屋根の下で暮らしてる!家と呼ぶ場所が嘘と偽りで塗り固められてることに全く気付かず!ううう〜〜…」って言いながら、唸り声というか嗚咽というか、なんとも言えない声をあげるガーヤがエロいvvv

しかし、発作が突然収まって、「これで失礼します」「今、自分のすべきことが分かったので、おやすみなさい。さようなら」って家を出るグレーゲルス。

「1日目:エクダル家/グレーゲルスの訪問」

 

暗転では優雅な音楽が鳴りますvv
で、その間にヴェルレ家からヤルマールの家にセットが変わって。

ヘドヴィクとギーナの会話。(ヘドヴィク役の八幡さん。子供に見えるけど、実際はガーヤと3つしか変わらないという)
ヘドヴィクは本にめっちゃ目を近づけて読んでます。

ヤルマールの家は貧しいけど、ギーナが節約しながら切り盛りしていました。
そこにエクダル老人が記録の仕事と、さっき貰ったブランデーを隠して持って帰ってきます。
(バターやビールやソーセージにお金がかかってるって話をするんだけど、それは全てヤルマールの嗜好品で、母と娘はいつも残り物で節約してるっていう…。うちもそうだったけど、この辺は日本の家庭にも通じるものがある)

ヤルマールの家では空き部屋があって、借り手を探してるけど、見つからないって話を…。空き部屋なんかなければ良かったのに…。

そこにヤルマールが帰ってきて、エクダル老人がさっきヴェルレの家で会ったのに…ってヤルマールがシカトしてたことを指摘。ヤルマールは一緒に帰ろうとしたんだけど…ってお茶を濁します。

しかし、パーティで詩の朗読とかしたの?って聞かれたら、突然家族に「なんで余興をしなくちゃいけないんだ!」って大声で怒鳴りだす、かなり情緒不安定なヤバイ男のヤルマール。
上手くヘドヴィクが話を逸らします。(しかも多分ヘドヴィクとパーティの食事の残り物を持ってくるって約束してたっぽいけど、それすら忘れてる…)

ヤルマールは父親のエクダル老人と2階の納屋に作った狩猟場で遊ぶのが大好きで、明日は改造をして遊ぼうとワクワクしてると、ギーナが明日の撮影の予約が一件入ってるって話をします。
ヤルマールは「たった一件だけ?部屋は?誰も見に来ないんだろ?ギーナ、もっと努力しないと!」ってまた怒鳴りだします。(っていうか、さっきまで仕事もしないで翌日は遊ぼうとしてたくせに…)
マジでヤルマール、ただのモラハラなダメ男じゃん…。そこで、ヘドヴィクがビールは??って話を持ってきて話を逸らそうとして、「ビール?どうしてもっていうなら一本持ってきてもらおうか!」って偉そうなヤルマール。
(折角この日は父親が外食してるので、夕飯にお金がかからなくて済んでよかったって話をしてたのに…)

でも、途中でヤルマールも正気に戻って、「俺にもいっぱい苦労があるんだってこと」って言うけど、苦労は妻と娘に押し付けて自分は遊んでるだけで何もしてないダメ男のくせに。
「たとえ、苦しくても、貧しくてもいいじゃないか。ここにこそ幸せがある」って、妻と娘を抱きしめるヤルマール。(もうこの家庭は多分グレーゲルスちゃんが壊さなくても、家族の我慢で成り立ってる欺瞞に満ちた家だってことが分かる…)

そこに悪魔のノックの音が…。

グレーゲルスが、さっきの燕尾服の上にロングコートとシルクハットと黒い手袋をつけて登場。

ガーヤ、めっちゃカッコいいvv

ヤルマールが「パーティから逃げてきたのか?」って言うと、グレーゲルスは「パーティからも、家からも」って。(しかし、さっきはグレーゲルスに家には来るなって言ったのに、いざ訪問されると大歓迎で家に迎え入れるヤルマール。

家ではモラハラだけど、外面だけはいい…ホントにモラハラ男の典型的なタイプで、マジでヤルマール、クソだな…)

ガーヤのこの「パーティからも、家からも」って台詞は私が観たやつだと9/14から「パーティからも、家からもね」って、「ね」が追加されてて、なんかガーヤっぽくて可愛くなってるv

ギーナに「ヴェルレ家のおぼっちゃま」って言われるグレーゲルス。やっぱガーヤはおぼっちゃま役が多いvvv
「僕は母に似てますからね。あなたは母のことをよく覚えてる」って言うグレーゲルス。そしてやっぱガーヤはママン似なのねvv

娘のヘドヴィクが原因は遺伝性で目が見えなくなりそうって話をするヤルマール。
ギーナはヤルマールの母親が目が見えない病気だったって話を言うけど、ヤルマールも「そう親父が言うけど、俺にはオフクロの目が悪かった記憶が無いんだ」って。
それでヘドヴィクの秘密に気付くグレーゲルス。(親父が言うって言ってたってことはエクダルも秘密に気付いて何も言わないのかな〜って思って)

で、ビールは高いのに、それを外面のいいヤルマールはグレーゲルスにも景気よくふるまうし、「お父さんの好きなパンの耳にバターをたっぷり塗って持ってきてくれ」って、パンの耳で節約してるって思ってるみたいだけど、バターがお金かかってるのに…。

グレーゲルスちゃんはヘドヴィクのことをギーナに「今に段々あなたに似てきますよ」って言うけど、ヤルマールは「俺は??」ってジェスチャーするけど、それはシカトするグレーゲルス。

ギーナに子供の年齢を聞くグレーゲルス。結婚してからの年数も確認するグレーゲルス。結婚してから15年で、子供は14才だと言う。
グレーゲルスは15年っていうのも怪しいって思い、やっぱり確信するグレーゲルス。

そこにエクダル老人が服はガウンなんだけど、帽子だけ中尉だった頃の帽子を被って登場。
急に「エクダル中尉」って、うやうやしくかしこまるグレーゲルス。グレーゲルスちゃんはみんなには落ちぶれたっていわれる老人でも、凄い敬意を払える人なんですよね…。
(そこにビールが出てきて、グレーゲルスには「好きにやって」って偉そうに。更にエクダル老人にもビールを持って来いって言うヤルマール)
グレーゲルスはエクダルに「もう狩りはしないんですか?」って聞くと。「森は必ず復讐する」と答えるエクダル。
エクダルは「ここは悪くはない」って言いますが、グレーゲルスは「あなたは山に戻るべきです」と。
(グレーゲルスちゃんはエクダル老人を自分と一緒に山にいこうって言いますが、他人の父親の今後を自分が面倒見るって言い出すなんて…マジでグレーゲルスちゃん、お節介っていうか、いい人すぎない??)

エクダルは「ヤルマール、見せてやれ」って2階の納屋をグレーゲルスにも見せようとしますが、ヤルマールは最初しぶってますが、グレーゲルスを二階に案内。

1日目:エクダル家/二階の納屋」

二階に上がるグレーゲルス。(あがるところまでで、あとは音声だけ)
二階の納屋には偽物の森が作られていて、そこにウサギや鳩などの小動物達と籠の中に野鴨がいる…っていうか、野鴨はセリフだけで、一度も舞台には姿を現さないんですけど…。

この話では、外の世界が真実、二階の納屋の作られた森は嘘の世界、野鴨は人間を象徴してるってことになっているんですけど…。

1日目:エクダル家/居間」

そして、また1階に戻り、「野鴨ってこんな室内で大丈夫なんですか?」ってグレーゲルス。
ヤルマールも一日置きに水を変えてあげるって話を。
エクダルはヴェルレから野鴨を貰ったと言います。
ヴェルレが狩りであの野鴨を打ったけど、目が良くないので翼に当たって飛べなくなった野鴨を犬がエクダル家に持ってきたそう。
(もうここで、ヘドヴィクの秘密の答えが出ちゃってるのに…。なぜヤルマールは気づかないんだろ^^;)

ヘドヴィクはそんな自分が野生と言うことを忘れてしまった野鴨を「あたしの野鴨」って言います。
でも、グレーゲルスだけは海や空を見ないで偽物の世界に閉じ込められた野鴨をヤルマールのことだと思ってるんですよね…。

で、今日は帰るっていうグレーゲルスですが、エクダル家の空き部屋を「僕が使ってもいいかな?」って厄介な提案を。
喜ぶヤルマールと嫌がるギーナ。
自分の「グレーゲルス・ヴェルレ」という名前をいやらしい名前と言うグレーゲルスですが、ヤルマールは「君がグレーゲルス・ヴェルレじゃなかったら、一体君は誰なんだ?」って聞くと、「犬。それこそ利口な犬。水草にしがみつく野鴨を追って海の中に潜るような…」って言いながら、ギーナを見つめるグレーゲルス。(自分を利口…って言ってるあたりが図々しい)
「ご心配なく。自分のことは自分でちゃんとやりますから」って言っておきながら…。

グレーゲルスが帰った後、「犬になりたいだなんて、変なこと言うわね」ってギーナが言うと、ヘドヴィクは「あの人、何か別の意味で話してたんじゃないかな。あの人、話してることとまるで違うことを考えてるように見えた。始めから」って鋭いヘドヴィク。

「2日目:エクダル家/朝」

で、また優雅な音楽の暗転が。
翌朝、ヤルマールの家に引っ越してきたグレーゲルスちゃんについて、ヤルマールにボヤくギーナ。
自分でちゃんとやるって言ってたくせに、ストーブもつけられず、部屋を煙だらけにして、その煙を消そうとして、バケツの水を全部ストーブにかけたので、床一面が泥だらけになり、それを復旧させるまで掃除を頼んだら午前中かかるってことで、グレーゲルスちゃんはその間、でかけるって言ってたと。

ヤルマールは最初の日だからグレーゲルスにつまめるものでも用意しろってギーナに。
更にグレーゲルス以外にいる下宿人のモルヴィクとレリングにも昼食を用意しろって突然…。しかも「あまりケチケチしないでくれよ」って…。家計が困ってるのに、自分の友人を呼んで食事をふるまいたい、食べ物は妻に言えば出てくるって思ってる…ホントに外面だけ良いクソ亭主…。
「ニシンのサラダとかでいいんじゃないか?」とかメニューまで指定。

で、写真の仕事を一応してるヤルマールですけど、すぐに飽きちゃって、父親と一緒に2階で野鴨と遊びたいヤルマール。

そこにギーナが来て、その日の夕方前に撮影の仕事が入ってるって言うと、「夕方前は俺の昼寝の時間じゃないか!」って怒鳴るヤルマール…。
昼寝と仕事、どっちが大事なんだ?
でも、ギーナは撮影は自分一人でやるので、後は自由に過ごしていいって、ヤルマールをとことん甘やかす…。 

で、とりあえずまた仕事をするけど、野鴨の羽音が聴こえると我慢できないヤルマール。そこにヘドヴィクが来て、仕事は自分が手伝うので、お父さんは二階に行っていいって言います。
で、仕事を娘にやらせて遊びに行こうとするヤルマールですが、捨て台詞が最低で「目を悪くするんじゃないぞ。目を悪くしてもお父さんのせいじゃないんだからな。自分のせいなんだぞ」って言って、二階に行く…。
ホントにどこまでも人として最低なヤルマール。

そこに掃除を人任せにして外出から帰ってきたグレーゲルスちゃんが登場。
(2日目は黒いスーツに黒いネクタイ姿で、これもカッコいい)
ヘドヴィクに学校のことを尋ねると、ヤルマールが目を悪くするからとヘドヴィクに学校をやめさせ、勉強は自分が教えるって言ってたけど、結局、何もしたがらないヤルマールに勉強を教える時間が作れないって言い訳して、下宿人のモルヴィクに勉強教えるのを押し付けてるけど、モルヴィクも酔っ払ってるからそんなに教えられないそうで…。
この辺もヤルマールが女には勉強なんか必要ないって軽く思ってるのと、最初口だけはいいこと言うけど、口だけでなんにもやらないってダメ男ぶりを…。

しかし、グレーゲルスとヘドヴィクは実は兄妹なだけあって、気が合うみたいで仲良く話してる。
グレーゲルスも子供には優しいので、ヘドヴィクの話を聞く時、ちゃんと目線を低くして聴いてあげてる。さすが子ども心理カウンセラーvv
「そおなの?」とか「だね」って言ってるグレーゲルスちゃんはまるでガーヤv
ヤルマールはヘドヴィクに写真術を学ぶよりも籠を作ったりすることを覚えろって言うそう。この辺もやっぱ男尊女卑…。

野鴨を「あたしの野鴨」っていうヘドヴィク。
あの野鴨の翼を撃たれる前のことは誰も知らないって言うヘドヴィクに、「翼を撃たれる前のことで一つ分かってることがある。それはあの野鴨が海底(うなぞこ)にまで潜ったことがあること」ってグレーゲルスが言うと、ヘドヴィクは「海底(かいてい)って言えばいいのに」ってグレーゲルスのことを笑います。
グレーゲルスのことを「バカみたいだから。あそことあそこにあるものがうなぞこ!って思いはじめたら」って笑うヘドヴィクに、「そんなことはない」って笑って言う楽しそうなグレーゲルス。
マジでいい兄妹なのに。
ヘドヴィクは「だってあそこはただの納屋なんだから」って言葉に対し、「本当にそう思う?」ってグレーゲルス。

「2日目:エクダル家/昼食会」

そこにお昼の支度が出来て入ってきたギーナ。

ギーナに「あなたがこの写真屋をやっているようなものじゃないですか」って言うグレーゲルスだけど、ギーナは「ヤルマールのような人に一日中写真のことばかり考えてほしくない」「ヤルマールはありふれた人じゃない。分かりますか?」って、ギーナもヤルマールをグレーゲルス同様、ホントはクズ野郎なのにかいかぶってる…。

そこに銃声が。
二階でエクダルは動物達で狩りもしているとのこと。

二階からヤルマールが降りてきて「男には気晴らしが必要なんだ」とか「昼飯は出来たのか?」って言う…。自分は遊んでるだけなのに、ホントにクズ野郎。

グレーゲルスちゃんは自分がお部屋を汚したことについて、何もしてないヤルマールに「こっちこそ悪い」ってちっちゃく一言だけ言っただけで、何も悪びれてない…(^^;)

ヤルマールも「仕事は大体ギーナに任せてる」って言って「俺はもっと大事なことに専念してる」って偉そうなことを言って、それは発明だって言います。
写真に関する発明をしてるって言うけど、ホントは何にも考えてないのに、「これが俺の使命」で発明でエクダルの名に前のような品格と威厳を取り戻すってごたいそうなことを言います。
二階でエクダル老人が使ったピストルは、その昔、エクダルが収監されると決まった時、そのピストルを手に取ったけど、勇気が無くて、自害できなかった、それほどダメになってたって話を。
で、ヤルマールの大きなことを言いたがる癖が。ヤルマールもそのピストルを胸に当てたけど、自分は生きることを選んだって。

そこに下宿人のモルヴィクとレリングがやってきます。
レリングは以前グレーゲルスのいた山で開業医をやってたこともあり、グレーゲルスと口論したこともあるそう。

4人の昼食会がはじまります。
サラダをみんなの皿に甲斐甲斐しく取り分けるギーナ。
レリングは「この人はね、工場で働く貧乏人たちの家を回って、『理想の要求』ってもんを売って歩いてたんだ」って、グレーゲルスちゃんのことを。
(でも、それを買った人は一人もいなかったっていう)
で、ヤルマールはここでも「ギーナ、バターを」ってバター大好きヤルマール…。

二階の納屋で、ウサギを仕留めたエクダル老人が二階で皮まで剥いだ状態にしてそれを血だらけの手で持って1階に降りてきます。
牧師のモルヴィクは肉がダメで、それを見て気持ち悪くなって逃げちゃいます。

レリングはヤルマールに「君は幸せ者だ。素晴らしい使命があって、それに努力してる」(実際は何もやってないどころか考えてもいないけど)「それに健気な奥さんが君に尽くしてくれる。そしてヘドヴィク」って言って、「どうです?幸せな一家団欒の風景は?」って言うと、グレーゲルスちゃんは「僕はどうも、こういうの弱いんでね。毒された空気は」って。
レリングは「毒された空気を持ってきたのはあんたじゃないのか?あの山から」ってまた口論に。
ギーナも「毒された空気!ストーブもつけられないくせに!」って言います。確かに…。

そこにヴェルレが登場。
グレーゲルスと2人きりで話がしたいって言うので、みんなが席を外します。
で、ヴェルレは「何を企んでいるんだ?」って尋ねます。
グレーゲルスは「僕はヤルマールに気付かせてあげようと思って。本当の現実を」と。
ヴェルレは「私のせいか?お前の頭がおかしくなったのは?」って。
グレーゲルスはエクダル中尉は救えなかったけど、ヤルマールは救ってあげられるって、勘違いを。
ヴェルレは「お前、ヤルマールはそんな男だと思ってるのか?そんな親切をありがたがる」って言ったら、グレーゲルスは「当たり前です。ヤルマールはそういう男です」って、完全にかいかぶってる。
ヴェルレは諦めて、「今さら戻ってこないかって言ったところでしょうがないか」「名前も登記しないか?」「財産はお前と2つに分けておく」って、拒絶されても結構優しい父親…。
ドン・ジュアンの時も結構お父さんはいい人だったけど、グレーゲルスちゃんもひねくれてるけど、ヴェルレは息子にも財産をあげたいし、一度手を出した女には責任を取ってその家族まで面倒をみるし、エクダルのことも一人だけ罪に陥れたけど、戻ってきた時、ちゃんと面倒をみてる…っていう、この話、ヤルマール以外はみんないい人だと思うんだよね…。

財産についても無欲なグレーゲルスちゃんは「いりません。良心が許しません」って。
しかも工場もやめて、「これからどうする?」って聞くヴェルレに「給料で溜めた貯金があります」って…。やっぱグレーゲルスちゃん少ない賃金をコツコツ貯金してて親のお金に頼らないって…結構ちゃんとしてるじゃん…って。
ヴェルレに「そんなものいつまでもつ?」って言われると、「まあ、もつでしょう。僕が生きてる間は…」ってグレーゲルスちゃん。
「どういう意味だ!?」って怒鳴るヴェルレ。
もう、ここでグレーゲルスは自分の命を絶つ覚悟を決めてるんですよね。
「もう質問は結構です」って目に涙をためてるガーヤの演技が…。

(しかし…友人の妻の過去を暴露すること…くらいで命をかけなくても…。普通に親から財産貰って幸せに暮らせばいいのに…ホントにグレーゲルスちゃん、何がしたいんだ…TT

ヴェルレも諦めて帰っていきます。
レリングは「昼食会はおじゃんだな」って。
ホントに…ギーナが折角作ったのに…用意させるだけ用意させておいて…。

グレーゲルスはヤルマールに「ちょっと話があるんだ」って、外に連れ出しますが、ギーナは「今、行かなくていいじゃない」と。レリングも「行かない方がいい!」「あいつ、気がふれてる!」って言われても、ヤルマールは「夕飯前には戻る」ってグレーゲルスと外に行ってしまいます。

レリングは「今になってあの発作が出なければいいんだが」「正義病」「いつだって自分が正しいと思い込んでしまう病気」とグレーゲルスのことを。

で、ギーナが「グレーゲルス・ヴェルレ…。昔から厄介な奴だった」って呟いて一幕終了。

(二幕のレポに続く)

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